物理モデルを利用したWindowsベースリアルタイムシステムの構築
第1回:概要から装置とソフトウェアの紹介

制御理論の応用事例、市販ツール活用事例

ロボットアームなどの実機モデルの制御には、リアルタイムシステムが有効です。
ここでは、リアルタイムシステムの構築から、プラントモデルとの比較検証までを連載記事でご案内いたします。

連載第1回は、全体の概要と、使用する装置やソフトウェアの紹介をいたします。


概要

前提としての物理モデルの妥当性の検証
実際のモデルベース開発でのプロセスでは、SILSプロセスで使用するモデルとHILSで使用するモデルは同じものであることが好ましいとされます。


コントロールモデルと組み合わせる物理モデルの妥当性の検証
リアルタイムシステムにとって物理モデルは軽く(速く)動き、 且つ実コントローラをつないだ際に実機と同じ動作をする必要があります。



今回の事例では、実機から得たフィードバックと物理モデルから得たフィードバックを比較する事で、検証を行います。


Rotary Flexible jointとは

運動体の検証の為のQuanser社製ロボットアームです。


QUARC/Simulink制御モデル

QUARCは、Quanser社製のWindowsリアルタイム・ソフトウェアです。
QUARCについて詳しくはこちらをご参照ください。

上図では、実機を制御するリアルタイムシミュレーションを行います。


MapleSimモデル(物理モデル)

上図は実機Rotary Flexible Jointを模擬した物理モデルです。
物理モデルの作成には以下の様な課題が付いて回ります。

  • 制御モデルと物理モデルの構成で最大の課題は物理モデルの精度
  • 物理モデルは実機のすべての情報が反映されているわけではない
  • 出来る限りシンプルなほうが軽快に動くが精度は悪くなる

物理モデルは作り込むほど精度が良くなる反面、軽快に動作をさせるには出来る限りシンプルにする必要があります。

ここでは、実行速度に優れるMapleSimを使用して実験を行います。
MapleSimとは、電気、機械、熱、流体、信号等、様々なドメインにまたがる 統合的なモデリングとシミュレーションによるシステム開発をサポートするサイバネット社製ソフトウェアです。
MapleSimについて詳しくはサイバネット社のWEBをご参照ください。


プラントモデルと実機の比較方法

今回の例では、実機と物理モデルを並列で設置し、 リアルタイムに比較します。

実機制御の為、バーチャルの制御モデル(Simulinkモデル)はQUARCによりリアルタイム実行されます。 同時に物理モデルのS-Functionもリアルタイム実行される事となります。

これにより、実機と物理モデルからそれぞれ出力波形をリアルタイムに得られる為、比較が容易になります。



つづく
次回は、Rotary Flexhible Joint実機を組み立てる過程をご紹介します。



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