配電網とHILシステムの導入例

スマートグリッド/マイクログリッド

スマートグリッド・マイクログリッドの系統を考える場合、送電網と配電網の両面から検討する必要がありますが、日本の場合は送電網以上に配電網の問題が重視されてくると考えられます。

配電網については下記のような状況が全体として見られるようです。

日本の配電網管理は、各国に先駆け配電自動化システムが導入されているので停電時間は年間16分(米国162分 ドイツ37分)と非常に短くトラブルも少ない特徴がある。

また、配電系統へのPV導入計画は2010年3GWであるのに対し2020年には28GWを計画しており、米国の1.2GW(2010)-11GW(2020) ドイツの9GW(2010)-14GW(2020)に比べると短い期間に大量のPV導入が計画されている。

このPV大量導入への対応が配電網の管理には今後非常に重要で、このPV大量導入への対応技術はPV発電量予測技術と電圧制御技術が必要と言われている。
PV発電量予測については メガソーラー等は情報ネットワーク経由で収集できるが、住宅用については全てを遠隔計測するのは非現実的で実績データからの予測が必要である。

電圧については日本の場合配電系電圧が外国に比べて低いので、PVから配電網への売電(=逆潮流)に際し配電網の電圧が上昇してしまうため、電圧制御が必要となっている。
参考文献
スマートグリッドの構成技術と標準化
横山 明彦 (著), 林 泰弘 (著), 浅野 浩志 (著), 坂東 茂 (著), 合田 忠弘 (著)
日本規格協会



リアルとバーチャルの混合シミュレーション

郊外型スマートグリッドシステムと呼ばれる、一般需要家における太陽光発電、風力発電、プラグインハイブリッド自動車などが大量に導入された場合のコントロールは非常に重要です。
特に柱上トランスからの先の配電網についてバーチャルな送電網・配電網と、実機を伴った配電網・系統のリアルタイムシミュレーションが非常に重要となってきています。


郊外型スマートグリッド・マイクログリッド

送電網・配電網をモデルにより検証する手法は、電力分野ではかなり早くから取り入れられています。
ここでは配電網について一般に広く使われているSimPowerSystems(MATLAB/Simulink)による配電変電所を含む配電網のモデルを使い、制御周期が50μsecの場合にどこまでの性能を出すことが出来るかを検証しました。


配電網のモデルによる検証

OPAL-RT資料



配電網モデルにおいて緑のブロックが一般需要家(住宅)の集まりを表しています。
緑の円で囲まれたHome_groupAは5軒の家を表現しています。
従って青いブロックは一つで25軒の家を模擬していることになります。
(5つのHome_groupAがあります)
緑のブロックは青いブロック3個から形成されていますので、最終的に一個で75軒の家を表しています。


配電網のモデルによる検証

OPAL-RT資料



配電網モデルはSimPowerSystems(MATLAB/Simulink)で作成されています。
それぞれのブロックはSimPowerSystemsが標準で用意しているライブラリを使っています。
下記はそれぞれのブロックが用意されたライブラリをいくつ使っているかを表したものです。
これによってモデルの規模を推測していただくことが可能です。
一般需要家の家はRLCの組み合わせで表現されています。
(上図 オレンジ色の円で囲まれた部分)


検証に用いたSimulinkブロックの種類と数

3 0
1 0
1 0
2 2
1 1
12 12
3 0
37 34
45
       
1
12
8
5
OPAL-RT 資料


下図も同じくSimPowerSystems(MATLAB/Simulink)を使って作成した3相15母線の配電網モデルです。
この回路をOPAL-RTのHILソフトウエアRT-LABを使いリアルタイムシミュレーションを行った場合、1CPUで27μsecでシミュレーションが可能でした。


配電網のモデルによる検証

OPAL-RT 資料



配電網のモデルとしてリアルタイムシミュレーションの制御周期を50μsecとした場合、どれだけの一般需要家(家)がリアルタイムシミュレーション可能かを検証しました。
モデルは上記のモデルでSimPowerSystems(MATLAB/Simulink)を使用して作成されました。
結果は1CPU毎に約400-425戸の家をリアルタイムシミュレーション出来、CPUの数を増やすことで任意に増やしていくことが可能です。
例えば11コアを同時に使用した場合、2600軒近い家をリアルタイムシミュレーションすることが可能です。











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