SimPowerSystemsとARTEMiS

太陽光発電へのHILS応用事例

シミュレーションのレファレンス 

シミュレーションの問題点として第一に挙げられるのは、シミュレーション結果が正しいかどうかをどのように判断するかということです。
リアルタイムシミュレーションでも、 オフラインシミュレーションでも その結果をどう判断するかを明確にしておく必要があります。
シミュレーションには下記のような特徴があります。
  1. オフラインシミュレーションの場合 実機で起きる時間遅れは起きない 
  2. IOを使用する場合はIOの変換時間が実際の時間遅れより大きい
  3. モデル化にあたりすべての外乱要因(温度 磁気等)や非線形要素(電流の歪等)を正確に表すことは困難
  4. 実機データがあればベストだが 通常開発段階で行われる為実機を用意するのは困難  シミュレーションの結果の比較には実機データを用いるのがベストです。実機との比較の場合にも1-3までの条件の考慮は必要です。実機データが無い場合はSPS(SimPowerSystems)が良く使用されます。

The Mathworks社の資料より
SimPowerSystemsはThe Mathworksより供給されている電力関連のアドオンツールです。
http://www.mathworks.co.jp/products/datasheets/pdf/simpowersystems_ja.pdf
http://www.mathworks.com/tagteam/57324_91682v00.pdf

理想的なスイッチングアルゴリズムによる、パワーエレクトロニクス装置の高速で正確なシミュレーションとして 電力 パワーエレクトロニクスの分野でディファクトスタンダードとなっています。
OPAL-RTの場合 実機データが無い場合、SimPowerSystemsの1μsecステップの制御周期のオフラインシミュレーション(IOを使用しない)の結果をレファレンスとしています。

SimPowerSystemsとSimulink

制御アルゴリズムは多くの場合Simulinkが使われます。
Simulinkは制御モデルを記述するには非常に優れたツールです。

一方でSimulinkを使ってプラントモデルを作成する場合はSimPowerSystems等 予め用意されたアドオンツールや、Simulinkと一緒に使用できるPLECS等のモデル記述ツールを使用すると便利です。
SimlinkとSimPowerSystemsを比較すると下記のような特徴があります。
  1. Simulinkは数式が基本だが SimPowerSystemsは回路トポロジーを基本
  2. Simulinkをつなぐ信号線はデータフローだが SimPowerSystemsは導線になる

Simlinkの場合は電気回路の微分方程式をつくり その数式に基づき回路を生成する必要があるのに対し、SPSは導線をつなぐイメージの為 電気回路から直接モデルを作成することが可能です。
これにより回路情報を全員で共有できるメリットがあります。 

SimPowerSystems ライブラリ

SPS(SimPowerSystems)のライブラリには太陽光発電をはじめとする、マイクログリッドシステムに使える様々なライブラリブロックが用意されています。
  1. 電源・・可変電圧源  可変電流源 三相交流源等
  2. 要素部品
    トランス ブレーカー フィルタ等
  3. 電動機
    DCモータ 三相誘導モータ 永久磁石同期モータ等
  4. パワーエレクトロニクス
    ダイオード IGBT サイリスタ GTO等
  5. スマートグリッド
    マイクログリッド関連については AC駆動装置、 DC駆動装置、 風力タービン発電機、 三相要素

ユーザーはこれらのブロックを使って回路図を作るような感覚でモデルを作成することが出来ます。

ただ、リアルタイムシミュレーションではSimPowerSystemsのすべてのライブラリが使えるわけではありませんので注意が必要です。
IGBT等 リアルタイムに対応していないライブラリは使用が難しく、このような場合はOPAL-RTで必要なモデルブロックを作成することになります。

SimPowerSystemsの問題 固定ステップ

SimPowerSystemsは非常に便利なツールですが、積分ソルバ等は可変ステップを基本に作られています。
これらのソルバを固定ステップで動作させることも可能ですが、精度が非常に悪くなるという問題があります。
SimPowerSystemsのユーザーにとって、パワーシステムをリアルタイムに動かすことが出>来るソルバが期待されていました。
ARTEMiSは信頼性、精度、高速固定ステップ演算等、ハイパフォーマンスのシミュレーションを実現するアルゴリズムを提供します。

従来リアルタイム化が難しかった、SimPowerSystemsの可変ステップ演算による パワーシステムシミュレーションを、精度を保持 しながらリアルタイム固定演 算で行う仕組みとしてARTEMiSは設計されました。

ARTEMiISは SimPowerSystemsモデルのハードリアルタイムの高精度パフォーマンスを得ることが出来ます。
ARTEMiSを使用することでSimPowerSystems によって作られたパワーエレクトロニクスシステムを、リアルタイムにシミュレーションすることが可能に なりました。

ARTEMiSはパワーデバイスのスイッチング現象のリアルタイム補間も可能です。

お問い合わせ先
株式会社 NEAT
愛知県名古屋市千種区池下1-11-21
TEL:052-764-3311 FAX:052-764-3632

Opal-RT Technologies,Inc.
1751 Richardson, Suite 2525 Montreal, Quebec, Canada, H3K 1G6
TEL:+1-514-935-2323FAX:+1-514-935-4994

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EMTP-RV
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RCPシステム/ロボット
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