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B-BOX4

RCP/Rapid Control Proto typing プラットフォーム ハードウェア


500kHzまで制御可能

ワンクリックでコード生成

20Msps同期。サンプリング

250psのPWM分解能

最先端のRCPコントローラ

B-Box 4 は、Imperix の最新の Rapid Control Prototyping(RCP)システム用コントローラであり、卓越した柔軟性、性能、そしてユーザーフレンドリ性を実現するよう設計されています。

この第4世代デジタルコントローラは、拡張された入出力機能と高性能な周辺機器を備え、現在の最も要求の厳しいニーズにも、将来の新たな課題にも対応する理想的なプラットフォームです。

従来モデルの成功を支えた「容易かつ迅速なプログラミング」をそのまま継承し、Simulink または PLECS 内からのシミュレーションおよび自動コード生成を完全にサポートすることで、最先端の性能をすべてのユーザが利用できるようにしています。

オシロスコープを統合したコントローラー

制御のその先へ
B-Box 4 は最大 20 Msps でのサンプリング取得をサポートします。
これにより、リップル、ハーモニクス、過渡現象など、従来のオシロスコープと同様の複雑な波形を取得・可視化することが可能です。

また、PWM信号は変調器直後で取得され、測定値と並行して表示されます。時間分解能は 250 MHz 相当です。

ワークフローの効率化

B-Box 4 のオーバーサンプリング機能を有効にすることで、高度な解析を Cockpit 上で直接実行できます。
これにより、エンジニアは追加のコストや手間をかけることなく、制御システムが実際にどのように信号を認識しているかを正確に観察することが可能です。


測定品質の解析
・高周波ノイズを確認する
・信号の変動要因を解析する
・フィルタリングの必要性を評価する
・サンプリング戦略を検討する

変調の評価
・測定信号と変調信号を同期して観察する
・変調の不具合を解析する
・高調波特性を評価する

動作のトラブルシュート
・センサをプローブとして利用する
・追加の電流/電圧プローブを直接 B-Box 4 に接続する
・すべての信号を同時に確認する

豊富な高性能リソース

柔軟かつ専用設計の入出力


フロントパネル
・システムステータス表示
・アナログ入力の設定(例:保護機能など)
・Cockpit から直接設定が可能
双方向アナログチャネル
入力(Inputs)
・24 チャネル、16 ビット、20 Msps
・±10 V 入力レンジ(差動)
・設定可能なローパスフィルタ
・優れた EMI(電磁干渉)耐性
・ソフトウェアに依存しない保護機能
・フォルト発生源の特定(LED 表示)

出力(Outputs)
・24 チャネル、12 ビット、500 ksps
・最大 250 ksps 動作
・±10 V 出力レンジ(差動)
・±5 V 出力レンジ(シングルエンド)
・実行時に設定可能
光学式 PWM 出力
・12 ペア、または 24 本の独立信号として使用可能
・最小 250 ps の分解能
・650 nm プラスチック光ファイバ(POF)対応
・標準および高度な変調方式をサポート
・拡張構成が可能

広範なプロトコル対応


電気式インターロック
・システム間のフォルト管理および連携制御
電気入力
コネクタ A
・汎用入力(GPI)×24
・フォルト入力(GPI とマルチプレクス)×24

コネクタ B
・汎用入力(GPI)×8
・フォルト入力(GPI とマルチプレクス)×8
・ユーザ設定可能 I/O(FPGA へ直接接続)×36
電気出力
コネクタ C
・PWM 出力 ×24
・汎用出力(GPO、PWM とマルチプレクス)×24

コネクタ D
・PWM 出力 ×24
・汎用出力(GPO、PWM とマルチプレクス)×24
SFP インターコネクト
・QSFP+ ポート ×4(40 Gbps)
・複数 B-Box 間での I/O 拡張に対応
・超低遅延通信
・高精度な内部同期
CAN-FD
・システム間通信に対応
・独立した CAN-FD ネットワーク ×2
・最大データレート:5 Mb/s
プロトコル
・CAN-FD/2.0B:2 系統
・Modbus TCP 対応
・OPC-UA 対応
・UDP/IP(Ethernet)通信対応
・BiSS-C/SSI/EnDat:2 系統
アナログ
・I/O チャネル数:24
・入力:16 ビット/20 Msps
・出力:12 ビット/500 ksps
デジタル
・光学出力:24
・PWM/GPO:48
・GPI/フォルト入力(FLT):24
・インクリメンタルデコーダ:4
ハイスピード
・QSFP+(RealSync)×4
・ユーザ I/O(USR, 3.3V)×36
セーフティ
・アナログ入力スレッショルド(AIN thresholds):24
・フォルト入力:4
・インターロック:1

高度な機能

高速アナログ入力
B-Box 4 のアナログ入力は、2.7 MHz の帯域幅、優れた CMRR、低ノイズ、高精度を備えており、極めて高い性能を発揮します。
これにより、オーバーサンプリングだけでなく、高精度かつ低遅延な制御を最適にサポートします。

補完製品として、Imperix 製センサは高品質な測定を実現するとともに、プラグ&プレイ接続にも対応しています。
高分解能 PWM 出力
B-Box 4 は、250 ps の分解能を持つ 48 チャネルの高分解能 PWM(HR-PWM)を搭載しています。
これにより、市販の他のいかなる RCP コントローラでも実現が困難なスイッチング周波数での動作が可能となります。

この高分解能は、DAB コンバータなどの位相シフト制御や、SiC および GaN などのワイドバンドギャップ半導体を最大性能で動作させる場合に特に有効です。
高性能プロセッサ
B-Box 4 は AMD XCZU7EV SoC をベースとしており、B-Box RCP 3 の 2 倍のコア数と、50% 高速な CPU クロックを備えています。
これにより、ユーザコード/モデルの実行性能が 50〜80% 向上し、Cockpit データ伝送時の通信速度も高速化されています。

B-Box 4 では、従来はカスタム FPGA 実装でしか実現できなかったクローズドループ制御レートを、CPU 上でも容易なプログラミング環境で利用することが可能です。
大容量・最新世代 FPGA
B-Box 4 には Kintex UltraScale+ 504T が搭載されています。

パワーモジュールとのプラグ&プレイ互換

B-Box 4 RCP コントローラは、新しく、Cockpit から瞬時に設定可能なリモートプログラマブル・アナログ入力ステージを搭載しました。


電流/電圧センサ
自動認識および自動設定:B-Box 4 は接続されたセンサを自動的に認識し、設定を自動で行います。
高い汎用性:優れた CMRR により、センサは電子回路内のほぼ任意の位置に設置可能です。
工場出荷時校正済み:すべてのセンサは出荷時に校正されています。
自己給電方式:センサは RCP コントローラから直接電源供給を受けて動作します。

パワーモジュール
自動認識および自動設定:B-Box 4 は、最新世代(2025年以降)のモジュールを自動的に認識し、自動設定を行います。
統一された接続方式:パワーモジュールは、B-Box 4 と同一の 650 nm プラスチック光ファイバ(POF)およびアナログ RJ45 ケーブルを採用しています。
センサ内蔵:関連する測定機能がモジュール内に組み込まれているため、追加のセンサは不要です。

ソフトウェアに依存しない保護機能

信頼性の高いハードウェア保護

B-Box 4 RCP コントローラには、ユーザアプリケーションとは完全に独立して動作するハードウェア保護機能が内蔵されています。
これにより、制御アルゴリズムがまだ十分に検証されていない実験初期段階を含め、接続された電力機器を確実に保護することができます。
・サブマイクロ秒応答(最短 800 ns まで設定可能)
・各チャネルごとにしきい値をプログラム設定可能

シンプルなプログラミングワークフロー
シミュレーションから実験室へ、ワンクリックで

オンラインナレッジベースからスタート
B-Box 4 は、Imperix のナレッジベースに掲載されているすべてのプラグ&プレイ実例と互換性があります。
これらのサンプルを活用することで、制御を一から構築することなく、概念実証(Proof-of-Concept)のための開発を迅速に進めることができます。

Simulink または PLECS 上でオフラインシミュレーションを実行
B-Box 4 は、シミュレーションとコード生成を単一ファイルで行う Imperix 独自のワークフローに対応しています。
専用のパワーおよび制御ライブラリを活用することで、実験室での検証に移行する前に、開発したアルゴリズムの動作をシミュレーションモデル上で容易に確認・検証することができます。
ランタイム実行可能コードを自動生成
B-Box 4 は、完全に自動化されたコード生成ツールチェーンにより、Simulink または PLECS から直接プログラムすることができます。このツールチェーンは、ワンクリックで実行可能です。
また、この環境は他の imperix コントローラとも完全に互換性があり、ユーザーはターゲット間を迅速に切り替えることができます。
Cockpit を用いた実験結果の記録
imperix モジュールおよびセンサとのプラグアンドプレイ接続により、実験用プロトタイプの構築は数時間で完了します。
セットアップ完了後は、Cockpit の幅広いデータ取得および試験機能によって実験がさらに加速され、数日以内に完了することが可能です。

研究の高度化に対応する拡張性ある技術


世代を超えた互換性
B-Box RCP コントローラ 3.0 や B-Board PRO 3.0 など、従来世代のデバイスを B-Box 4 にスレーブとして接続して使用することができます。
これにより、既存のリソースを活用しつつ、B-Box 4 の優れた計算性能の恩恵を受けることが可能です。

マスター・スレーブ I/O 拡張
B-Box 4 は単独で使用することも、複数台を組み合わせて高度な I/O 機能を実現することもできます。最大 64 台までのデバイスをサポートするさまざまな拡張モードに対応しています。
RealSync により、スタックされたコントローラはネットワーク全体で ±2ns の精度で自動的に同期されます。

分散制御
大規模かつ複雑なコンバータやマイクログリッド内では、制御アルゴリズムを複数のコントローラ間で分散して実行することができます。
このような場合、超高速なデータ転送は、全体の制御ループにおける遅延を最小化するうえで非常に有用です。

アプリケーション


デュアルアクティブブリッジ(DAB)
高精度PWMおよび容易に制御可能な位相シフト機能により、DABのような絶縁型DC/DCコンバータは容易に実装することができます。

モジュラーマルチレベルコンバータ(MMC)
高精度な同期制御を最大限に活用することで、数十個のサブモジュールから構成される全MMCを1つのファイルから制御することが可能です。

可変周波数モータドライブ(Variable-frequency Motor Drive)
多様なモータ位置エンコーダ形式との互換性を備えており、B-Box 4はプログラマブルなモータドライブコントローラとして最適です。

主な仕様

関連資料