ヨーロッパ大陸ENTSO-E動的モデルのリアルタイム過渡安定性シミュレーション

ヨーロッパ大陸ENTSO-E動的モデルの概要と実装について、主な特徴が要約され、適用されたリアルタイムシミュレータが紹介されています。
注：ENST-E(European Network of Transmission System Operators for Electricity): 欧州電力系統運用者ネットワーク
https://www.entsoe.eu/

ENTSO-E動的モデルは、相互接続されたヨーロッパ大陸を包括的に表現したものです。関係するコンポーネントが大量にあり、システムの複雑さと精度が特徴です。

トルコの最大300kmからオランダの0.1kmの短い接続までの長い距離に渡って1800本を超える送電線が架けられており、23,000を超えるノード、7000の負荷、6000の発電機が接続されています。

このような大規模な電力グリッドのリアルタイムシミュレーションは、計算が並列に行われるOP5600　4CPUコアを利用します。ENTSO-EシステムとePHASORSIMエンジンのパフォーマンスとスケーラビリティが実験結果から検証されます。
ヨーロッパ大陸では、かなりの量の可変再生可能容量がすでにインストールされており、2020年以降にはさらに多くの容量が導入される予定です。RESの展開が電力市場に与える影響は、限界費用の概念を通じて、近年さらに強くなっています。数の増加は、電力系統の運用方法に大きな変化をもたらします。

電力システムの発電は、従来のDispatchableユニットからより断続的な再生可能エネルギーにシフトし、その結果として、発電および提供されるサービスは、中央送電から分散型配電システムにシフトします。


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