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ある波長を持ったレーザーを物質にあてると光は物質の表面で反射し、同じ波長の光が
返ってきます。
同時に非常に弱い信号ですが、入射された波長と
異なる波長の光も観測されることが知られています。
前者をレイリー散乱光、
後者をラマン散乱光と呼びます。
ラマン分光装置は、このラマン散乱光を取り出すことで物質を分析する装置です。
ラマン分光装置を選択する際にチェックしていただきたいコンポーネントには、
代表的なものとして下記のようなものがあります。
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* レーザー : |
ラマン測定で最も注意が必要なことは蛍光の影響です。
蛍光はレーザーにより励起された分子が 放出するエネルギーでラマン散乱光の測定に影響を与えます。
波数としては785nm, 670nm, 633nm, 532nm, 514nmなどが良く使われます。 |
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* 分光器 : |
グレーティングはレーザーの波数に合ったものを選択する必要があります。
ラマン装置の波数分解能がここで決められます。 |
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* CCD検出器 : |
CCD検出器は温度コントロールされたものが良く使われます。
ラマン分光装置の感度は選択されたCCD検出器によって決まります。 |
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* 顕微鏡 : |
FTIRは赤外線の波長から10μまでが限界ですがラマン顕微鏡はレーザーを使い ますので1μ程度の小さな部分を解析することが可能です。 |
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* ラマンプローブ : |
プロセスラマンは入力としてファイバープローブが使われます。
プローブ内でレイリー散乱とラマン散乱の分離が行われます。 |
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 赤外との比較によるラマンの特徴 |
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 ラマン分光法のメリット |
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 ラマン分光装置の利用分野 |
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ラマン分光装置は用途により分子の振動や回転によって起きる波数のずれの情報から得られる微小物質の定性(物質の同定)を目的とするラボラトリーユース(分析用顕微鏡レーザーラマン分光装置)と、ラマン強度とレーザー光の強度分子数の比例情報から得られる定量を目的とするプロセスコントロールユースに大きく分かれます。
目的が定性か定量かによりラマン分光装置の設計思想が大きく異なります。 |
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