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デジタルツインによるハイパー・リアルタイムの世界

OPAL-RTとデジタルツイン

OPAL-RTは、1997年の創業以来、バーチャルの世界(デジタル空間)で現実世界(フィジカル空間)と同期して動作するシミュレーションシステム、所謂リアルタイム・シミュレータを長年提供し続けてきました。

リアルタイムシミュレータは自動車分野や電力分野で今もHIL(ハードウェア・イン・ザ・ループ)やRCP(ラピッド・コントロール・プロトタイピング)といった様な用途で活躍しておりますが、近年ではこうしたもののコンセプトである「デジタルツイン」という言葉がピックアップされる様になってきました。

「デジタルツイン」という言葉は、元々は2002年にミシガン大学の Michael Grieves 教授が発表した概念といわれています。
元来の「デジタルシミュレーション」とは今でいうオフラインシミュレーション(自然時間と同期を取らない、PC画面上のみで行われる実験)を指し、これは現実世界とバーチャルな世界を繋ぐ様なものではありませんでした。
OPAL-RTは「現実世界とデジタル世界をシームレスに結ぶ」という基本理念を持っておりますが、これの指す言葉としては「デジタルシミュレーション」と言うよりも、「デジタルツイン」が近いものになります。

OPAL-RTが提供するのは、バーチャルな世界でのシミュレーションでありながら現実世界と連携の出来る「リアルタイム・シミュレーション」で、更にそれを大掛かりな特別な装置ではなく汎用のハードウェア+ソフトウェアとして使えるレベルにまで落とし込むことを目標としております。OPAL-RTのリアルタイムシミュレーションは「日本初のハイブリッド自動車用のモータHIL」や「系統連系MMCシステム」として日本の社会でも受け入れられリアルタイム・シミュレータの普及に大きく貢献してきました。


ハイパー・リアルタイムの世界

OPAL-RTが次に目指すのは、リアルタイムより数倍速い演算をすることで未来を予測して安全な運用を実現する「ハイパー・リアルタイム」の世界です。これまで目指してきたリアルタイムシミュレーションを越えた先に実現できるものを追求しています。
OPAL-RTの目指す「デジタルツイン」とは、HILやRCPといったものを越えた先にある概念、「ハイパー・リアルタイム・シミュレーション(リアルタイムを越えるリアルタイム・シミュレーション)」です。

自動車では、実際の走行時における種々のデータをリアルタイムで受け取り、デジタルツインに入力することで状態監視、事故や故障の予測などに活用できます。
自動車は実際に走行する際に非常に多くのデータを車内でやり取りしています。こうしたデータ連携をデジタルツイン化する事で「実際に走行しながらバーチャル空間でシミュレーションを同時に行う」事になります。この役割を言葉に表すと単なる状態監視ですが、しかしシミュレーションにif(もし)が加わる事で事故や故障の予測ともなります。

電力系統の場合でも、重大な操作を実際の電力系統で実施する前に、その操作をデジタルツインにかけて結果を予測してから実際の操作を安全に実施することもできます。

リアルタイム・シミュレーションは「デジタルツイン」となる事で、HILやRCPと言った単なるテストプロセスの域を超えて、危機予測といった安全機構として用途が広がります。
「デジタルツイン」は、製造業の、研究、開発、製造、メンテナンスと言ったすべてのプロセスで非常に有用となる技術です。


RT20カンファレンスでのパネルディスカッションの日本語訳



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