変換器と制御装置の両方を直感的に構築するRCPパッケージ
imperix社は、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)のスピンオフから始まった、スイスのシオンにある会社で、RCPのコントローラと実機プラントの両方を手がけています。
制御装置 B-BOX RCP + 3相インバータ(パワーモジュール×3)キット
コントローラ側は、手軽なGUIモデリングが可能な事で知られるMATLAB Simulinkを使用して記述したモデルを、ワンボタンでB-BOX RCPと呼ばれる筐体に転送して動かす仕組みです。
実機プラントは、ハーフブリッジの回路モジュールをラックに搭載し、バナナケーブルなどで任意に配線を行う事が出来ます。
自由に、手軽に扱う事の出来る、手軽な制御プログラミングの構築と、手軽な実機プラントの構築により、開発、研究、教材を始めとする、様々なシチュエーションに対応した実験が可能です。
基本構成
制御装置
B-BOX RCPでは制御プログラムが実行されます。
その制御プログラムは、Windows PC上で、MATLAB Simulink +
ACG SDKを用いて記述します。
実機プラントは、
パワーモジュール(パワー・インバータ・モジュール)で構築されます。
パワーモジュールはハーフブリッジで構成されており、任意のモジュールを任意の枚数だけ、
専用ラックに搭載し、バナナケーブルで配線をする事で、自由に、手軽に回路構築が可能です。
B-BOX RCP上でプログラムが実行され、パワーモジュールと共にRCPが実行されている最中は、WindowsPC上に表示されるGUI、Cockpitで信号の観察や値の変更が可能です。
imperixから提供されるソフトウェアは、MATLAB Simulink上で使用される、ACG SDKです。
ACG SDKは、Simulinkに専用ブロックを提供しており、これにより、実機プラントからのフィードバック信号をアナログ入力で受け取り、PWMでゲート信号を出力する事が可能となります。
入出力以外は純粋なSimulinkモデルなので、制御の式はSimulinkで自由に記述する事が出来ます。
専用PWM出力ブロックは初期設定でデッドタイムを付与する仕様になっており、"うっかり"での上下アーム同時ショートを起こし難い仕組みになっています。
Simulink上で制御を記述している際に、動作確認を取りたくても、制御の式だけでは思う様にそれが出来ません。
ACG SDKは、モデリング時にのみ有効となる、オフラインシミュレーション専用のプラントモデルパートを用意しており、プラントモデルを動かしてみながらの制御モデルの構築が可能です。
B-BOX RCPは、16チャンネルのアナログ入力と、16チャンネルのPWM出力を備えております。
アナログ入力は取り扱いの簡単なRJ45ケーブルで提供され、PWM出力はOpticalで提供されます。
特殊な用途に向けては、背面にGPIOを備えており、これでデジタル入出力などを行う事が可能です。
アナログ入力は閾値を設定する事が出来、パワーモジュールからのフィードバックが閾値を越えると自動的にPWM出力を停止する、安全ロックにも対応しております。
パワーモジュールは、任意のモジュールを、対応するラックにマウントして使用されます。
ラックの種類によって対応可能なパワーモジュールが異なります。
また、バナナプラグに対応するのはCLOSEDのラックのみです。
例えば比較的スタンダードな、4U TYPE Cラックはバナナプラグに対応していますが、パわモジュールの最大搭載数は6枚で、対応する種類はPEB8038、PEB8024、PEB4050の3種のみです。
パワーモジュールは、型番ごとに電圧・電流の対応ゾーンが異なります。
上記のパワーモジュールは比較的スタンダードなPEB8038です。
内部に電圧計と電流計を備えており(上図参照)、フィードバック信号も、RJ45ケーブルでB-BOX RCPに簡単に接続が可能です。
手軽に環境構築
上図は、3枚のパワーモジュールPEB8038がマウントされた4U TYPE Cラックのイメージです。
仮に上記の回路を構築しようと考えた場合、パワーモジュール以外には、電源、インダクタンス、抵抗、そして必要本数分のバナナケーブルがあれば、三相インバータを手軽に構築し動かしてみる事が出来ます。
制御装置 B-BOX RCP + 3相インバータ(パワーモジュール×3)キット
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