従来スマートグリッドと呼ばれていた概念は「従来からの大規模電源と送配電網との一体運用に加え、 高速通信ネットワーク技術等を活用し、分散型電源、 蓄電池や需要側の情報を統合活用して、高効率、高品質、高信頼度の電力供給システムの 実現を目指すもの」と定義されていました。
そこでは「電力系統」の最適化が大きなテーマとなっていましたが 昨今は スマートシティ・スマートコミュニティとして、従来からの電力系統解析に加え「HEMSにより家庭のエネルギー管理、BEMSによるビル等のエネルギー管理、CEMSによる地域のエネルギー管理、さらに自動車等との電力インフラとの協調」(経済産業省 資源エネルギー庁 スマートコミュニティとは)を含めた総合的なエネルギー対応を考えた概念として使われることが多くなっています。
そこでは「アーキテクチャ(システムと外部環境との関係とシステムの内部構造)」に基づく政策展開が必要なことが提起されています。
そこではデジタルデータ化・標準化が絶対条件であり 要求(ビジョン)に基づく アーキテクチャベースのモデル構築とスタンダード(規格)が今後重要になっていくことが提起されています。(注1)
注1:経済産業省 商務情報経済局 情報経済課 「アーキテクチャに基づく政策展開」令和元年7月
モデルベース
系統のモデルベースシミュレーションはOPAL-RT社の得意とする分野であり、下記の図のような巨大な電力網を 50μsecの演算周期でリアルタイムかつ高精度にシミュレーションを行う事が可能です。
これらのシステムは複雑なHVDCやFACTSを含んだAC/DC電力網のテストに非常に有効となります。
OPAL-RT資料
標準化
IEC61850 自動車関連でのAUTOSAR等に見られるように、国際社会では国際標準化の動きが急速に高まっています。
安定したもの作りという意味だけではなく、国際ビジネスに勝ち抜く為の規格作りが欧州や米国を中心に進められています。
「標準を制するものがマーケットを制する」とも言われ、この規格に基づいた電力供給ネットワークの 再構築や強化が非常に重要になってきています。
IEC61850は変電所における変圧器などの電力設備の監視を行なうシステム(自動化システム)の 通信を対象にしている規格です。
スマートグリッド・マイクログリッドにとっては電力関連装置の相互運用や通信は非常に 重要な要素であり、その意味ではこの規格は重要な規格であると言えます。
同じような規格ではIEEEC37.118(シンクロフェザー)、 IEC61968、IEC61970(送電・配電システムのアプリレベルIF)、 NERC、CIP(基幹系統のサイバーセキュリティ)、IEEE1588(イーサネットでの時間同期)などがありますが、 現状最も身近になってきているのはIEC61850と思われます。
現状はまだこの規格を採用している部分は大きくはありませんが、 この規格が注目されるのは、今後この規格が 供給源の分離された分散電源(太陽光発電・燃料電池・風力発電など)の 制御の監視に使われる可能性が高いと言われているからです。
OPAL-RT社のシステムはIEC61850に対応しています。
OPAL-RT 系統シミュレーションの特徴 ARTEMiS SSN
OPAL-RTはSim Power Systemsでモデルをリアルタイムモデルを記述する事が可能です。
更に、SSNと呼ばれる並列処理機能を使用する事で、モデルを分割してCPUのコア毎に割り当て、大きなモデルを効率的にシミュレーションさせる事が可能です。
ARTEMiSについて詳しくは
こちらをご参照ください。
SSNについて詳しくは
こちらをご参照ください。
お問い合わせ先
株式会社 NEAT
愛知県名古屋市千種区池下1-11-21
TEL:052-764-3311FAX:052-764-3632
Opal-RT Technologies,Inc.
1751 Richardson, Suite 1060 Montreal, Quebec, Canada, H3K 1G6
TEL:+1-514-935-2323 FAX:+1-514-935-4994
* 記載の会社名および製品名は、各社の登録商標および商標です。