第2回:フラウンホーファー研究機構(ドイツ)での事例 2
風力発電ナセルテストベンチ(HIL)
~分散電源用大容量テストベンチを相次いで導入~
パワーHILで分散電源主流時代の盟主を目指す欧米研究機関
風力発電ナセルテストベンチ(HIL)

同研究所では、MW級の風力発電のナセル実機をフィールド試験と同じように試験できるテストベンチDynamic Nacelle Testing Laboratory(DyNaLab)を研究建屋内に構築しています。
テストベンチは特殊なモータで風車が発生するトルクを模擬し、ナセルに与えることができます。
Dymolaの風車モデルMoWiTをSimulinkを介してRT-Labでリアルタイムシミュレーション実行モジュールを作成し、OPAL-RTのリアルタイムシミュレータ上で、風車の動特性、ピッチ指令、風速などからトルクや風車速度を計算して実際のフィールド試験と同等の試験が可能になっています。

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系統模擬システムによる電圧制御アルゴリズムのIEC61850適合試験

同研究所では、OpSimプロジェクトで、OPAL-RTのリアルタイムシミュレータを用いて、上図のように、複数の系統制御システムを接続して試験でき、自由に構成が変えられる大規模電力系統模擬システムOpSimを開発しました。
このシステムは気象データベースからのシナリオデータ作成と予測ツールを備えています。

最終的には上側に示すように開発した電圧制御アルゴリズムを実験室の装置を使って検証しますが、その前に、OpSimに電圧制御アルゴリズム装置を接続して事前実験をします。
このステップにより全体の開発時間と実験品質向上が実現できます。

フラウンホーファー研究機構(ドイツ)での事例
フラウンホーファー研究機構(ドイツ)、ドルトムント工科大学(ドイツ)、カールスルーエ工科大学(ドイツ)、 KEMA(オランダ)、 SINTEF(ノルウェー)、バージニア工科大学(米国)などの欧米研究機関や大学は、将来の分散電源主流時代 における技術標準、Grid Code適合認証事業等でGAFAのような支配的立場確立を目指し、Backcastingによりリアルタイムシミュレーション技術をその中核とみなし必要な研究および設備投資を盛んに実施しています。OPAL-RT社のシミュレータはオーストリアのアンプメーカーEGSTONを用い、前述の8研究機関すべてで採用されています。
フラウンホーファー研究機構とは
フラウンホーファー研究機構は75の研究所で構成され、職員29000人を擁するドイツの代表的研究機関です。今回は以下の研究機関による共同研究で実施された、DynaGrid Control Center(DGCC) Projectについて紹介いたします。
・Fraunhofer IFF(ファクトリーオペレーション・オートメーション研究所)
・Fraunhofer IOSB-AST(オプトエレクトロニクス・システム技術・画像処理研究所)
・シーメンス社(SAG)
・イルメナウ工科大学
・オットー・フォン・ゲーリケ大学マクデブルク(OvGU)
・ルール大学ボーフム (RUB)
※ 資料によってはフラウンホーファー研究所、もしくはフラウンフォーファー研究機構といった表記をされる事もあります。


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